CSR重要課題
(マテリアリティ)CSR MATERIALITY

環境保全

なぜ重要か?

私たちは、原料にボーキサイトという鉱物資源から造られたアルミニウムを加工し、さまざまな製品の素材に利用しており、その加工過程において多くの資源やエネルギー、化学物質などを利用し環境へ影響を及ぼしていると認識しています。そのため、地球環境と調和した経営活動を行う必要があると考えています。

(所属及び役職は2019年11月現在の情報です)

Our Approach

私たちは、製品による環境への貢献の他に、事業活動における環境負荷低減の側面からも環境保全に取り組んでいます。事業活動では、製造における各工程でのエネルギー使用の削減や、廃棄物発生の抑制、再利用、再生利用の推進に取り組んでいます。中でも地球温暖化防止については、パリ協定やSDGsを踏まえ、東洋アルミグループの創立100周年である2031年にCO2排出量30%削減(2013年度比)を長期目標に掲げており、今後、具体的な取組みを推進していきます。また、生産拠点を中心とした15拠点ではISO14001の認証を取得しています。環境マネジメントシステムの効果的な運用を通じて、環境トラブル発生防止や各種法令の遵守に加え、環境負荷の低減を図り、持続可能かつ地球環境と調和した経営活動を推進します。

責任者のメッセージ

髙橋 雅宏

執行役員
エンジニアリングセンター担当髙橋 雅宏

私たちは、ボーキサイトという鉱物資源から造られたアルミニウムを加工し、さまざまな製品の素材に利用しており、その加工過程において多くの資源やエネルギー、化学物質などを利用し環境へ影響を及ぼしていると認識しています。そのため、地球環境と調和した経営活動を行う必要があると考えています。
特に、「事業活動からのCO2排出量削減」「リサイクルシステム構築」「廃棄物削減」は、アルミニウムメーカーとしての責務です。技術面、コスト面、社内外の体制面など、乗り越えるべき壁はいくつもありますが、ライフサイクル全体・業界全体を見据えた大きな視点で取り組みたいと考えています。

活動事例

積極的なリサイクル活動の推進(八尾製造所)

東洋アルミニウム(株)は2018年3月、八尾製造所で使用していた焼却炉を廃止しました。法令基準内の微量なダイオキシン類排出による環境負荷は無くなったものの、廃棄物排出量の増加が新たな課題となりました。そこで、最終廃棄物量(埋め立て量)の削減のため、リサイクル活動を積極的に推進しています。例えば、2018年度は11トンの紙ごみをトイレットペーパーへリサイクルし、八尾製造所で年間2,400巻使用しました。

廃止した八尾製造所焼却炉

リサイクルされた紙によるトイレットペーパー

排熱を回収し再利用するしくみを構築(群馬製造所)

群馬製造所ではアルミ箔への着色やフィルムの貼り合わせを行っています。この作業は有機溶剤(有害物質であるVOCを含む)を使用するため、VOCの処理装置を設置していますが、処理段階で発生する熱エネルギーは、従来、排熱として無駄にしていました。そこで、2018年度に排熱ボイラーを新たに導入し、処理装置から発生する排熱を蒸気として回収し、生産設備の乾燥オーブン熱源として再利用するしくみを構築しています。この結果、1年間で電力使用量を2%、都市ガス使用量を4%、それぞれ削減することができました。

群馬製造所 排熱ボイラー

完全生分解性紙容器の開発と今後に向けたアライアンスの検討(東洋アルミエコープロダクツ(株))

地球規模の課題である海洋プラスチックごみ問題の解決に向け、廃棄物の適正管理やプラスチック製品の3R(リデュース、リユース、リサイクル)の強化、生分解性に優れたプラスチック、紙などの代替素材の開発と普及の促進が求められています。
このような世界情勢の中、東洋アルミエコープロダクツ(株)はパルプモールド※1容器の開発による紙容器のバリエーションアップなど、紙容器事業の製造・販売を強化することで、企業として持続可能な発展を目指してきました。
現在製造・販売している全ての紙容器は表面にプラスチックを使用しているため完全に土に還るわけではありません。そこで、新たな取組みとして生分解性プラスチックを利用した紙容器を開発しており、2019年度に発売する予定です。
また、こうしたイノベーションを加速するための交流の場として設立された「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス※2」にも参加予定です。
今後も海洋プラスチックごみ問題解決のため、使い捨てプラスチックに置き換わる紙容器事業を通して地球環境保全に貢献していきます。

※1 パルプモールド:パルプを水で溶かし、金網で抄き上げた後、乾燥させてできる紙成形品。形状の自由度が高く、食品トレーとして幅広いニーズに応えることができる。
※2 クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス:経済産業省の主導により、159社・団体(2019年1月11日時点)が賛同して設立。海洋プラスチックごみ問題解決のため、多様な企業間連携の促進などを進めていく。詳細は経済産業省ニュースリリース(2019年1月18日)「「クリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス」が設立されました」に掲載されています。https://www.meti.go.jp/press/2018/01/20190118007/20190118007.html

従業員からのメッセージ

伊藤 文
東洋アルミエコープロダクツ株式会社
みらい事業推進グループ

伊藤 文
  • 12 つくる責任 つかう責任
私は会社の未来に向けて新たな事業をスタートさせることをミッションとする部門で業務を行っています。社会において私たちに期待される役割を理解し、地球環境に負荷が少なく安心な製品設計を行うなど、必要とされ続けるみらい事業を目指していきます。
栗栖 真一
蘇州東洋䷒愛科日用品製造有限公司
栗栖 真一
  • 15 陸の豊かさも守ろう
近年、環境意識の向上により、プラスチック製から紙製に変更する活動が盛んになってきています。紙コップ容器を製造・販売するメーカーとして、CoC認証(FSC®)を2019年5月に取得しました。適切な森林管理がされた森林認証紙を使用、および生産時に管理することで、森林の持続可能な管理に貢献していきます。