革新的潜熱蓄熱マイクロカプセルの共同研究体制構築
2025.09.11お知らせ
当社、株式会社日本触媒(以下、日本触媒)および北海道大学大学院工学研究院附属エネルギー・マテリアル融合領域研究センターの能村貴宏教授(以下、北海道大学)は革新的潜熱蓄熱※1マイクロカプセル(以下、h-MEPCM※2)の実用化に向けて共同研究体制を構築しましたのでお知らせいたします。
h-MEPCMは、約600℃で融解する金属核を融点2000℃以上のアルミナで封じ込めた粒径約30マイクロメートルの蓄熱粒子です。アルミナの殻を持つ金属粒子であることからハンドリング性と熱伝導率に優れ、高温排熱の回収、工業プロセスの熱管理および再生可能エネルギーの蓄熱など幅広い分野での応用が期待されますが、粒子のままでは熱の出し入れを行うガスや液体との分離が難しいため実用に当たっては適切な形に成型する必要があります。
共同研究体制構築によって、当社が得意とする合金製造技術を活用して量産するアルミニウム合金を原料に、北海道大学が開発したh-MEPCMを日本触媒の量産技術・成型技術を活用して、用途に応じた蓄熱成型体として社会に広く提供することを目指します。
【役割分担】
当社 |
北海道大学 |
日本触媒 |
合金原料の組成/粒子径制御の検討 合金原料の製造低コスト化の検討 |
h-MEPCMの耐環境性能評価 h-MEPCMの耐環境性能改良技術の開発 |
h-MEPCMの量産技術開発 h-MEPCM成型体の量産技術開発 |
※1 潜熱蓄熱:物質が相変化(固体⇔液体など)する際に吸収・放出する熱を蓄える方法
※2 h-MEPCM:Microencapsulated phase change materials(潜熱蓄熱マイクロカプセル)、h-は北海道大学