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公開日:2012年12月

トーヤルポリカ(TOYAL POLYCA®)

トーヤルポリカ(TOYAL POLYCA®)

はじめに

昨今、JRの交通系非接触カードやコンビニの支払い等でRFIDカードが一般的に用いられるようになっている。

RFIDはICチップを内蔵しており、多くの情報をRFIDそのものに保有する事でその用途が大きく広がっている。
また、リーダー/ライターにかざすだけで、RFIDとの間で情報のやり取りが出来る利便性が、その利用をさらに広げている。
特に金銭やポイントを扱う場合、チャージや支払いを非接触で行う事で、カバンや財布から小銭を取り出す手間から開放されることが多くの利用者に受け入れられている。

しかしながら、従来型のRFIDはミニング等の特殊な技法を使えば、ICチップの取り出しができる可能性がある。今回紹介するトーヤルポリカ(TOYALPOLYCA ®)はその課題を解決するために開発を行い、高セキュリティー用途のRFID用アンテナとして用いられている。

ICチップを取り出せない工夫

RFIDの外部との通信は特定の周波数を用い、かなり高度なセキュリティーをもって管理されている。
しかし、RFIDからICチップを取り出すことが出来ればデータの取り出しや書き換えのハードルは下がってしまう。そのために、RFIDからICチップが取り出せない工夫を行った。

まずRFIDの構造から説明する。

Base Film の両面に金属性の回路を形成させる。Base Film と金属製の回路は接着剤で固着されている。
この構成体をアンテナ回路と言い、これが当社の製品である。
次にアンテナ回路上に IC-Chip を実装しその上下を Cover Film で密封することでRFIDとなる。

最終的に Cover Film で密封されたRFIDからICチップを取り出せないようにするわけだが、その方法として、回路やチップを一体化した樹脂で固着することとした。

そのために次の方法を実施した。
①アンテナ回路の Base Film を Cover Filmと同じでありなおかつ熱で溶融する材質とした。
一般的に Cover Film にはポリカーボネートが用いられており、当社アンテナ回路の Base Film もポリカーボネートにした。

②一体化させるために、回路と Base Filmの間以外に接着剤層を設けない工夫をした。

図1にその工夫を取り入れた各層の構造モデルを示す。ここにある、回路・接着剤・Base Film が一体化したアンテナ回路がトーヤルポリカ(TOYAL POLYCA®)である。

図 1 の各層を一体化させて完成したRFIDの状態を図2に示す。
図2のように回路・チップはポリカーボネートの海の中に浮いている状態となり、RFIDそのものを破壊しなければ内部の回路やICチップを取り出すことは不可能になった。
 

図1

 

図2

TOYAL POLYCA の品質


前述の通り、TOYAL POLYCA®は海の中に回路が浮いている状態になっている。この場合に金属製の回路自身も動いてしまう可能性が考えられる。

これについては本件のために新たに開発した接着剤を用いる事で解決した。
RFIDとして一体化した後の回路の断面(図3)のように、一体化した後にも回路が折れ曲がったりする事無く保持されている事が分かる。

また、回路の下にのみ接着剤を配置するために、当社の食品包装や医薬品包装で培った製造技術を応用するとともに、独自の製造方法・設備をもって完成させた。

図3

 

特許出願

特許 第4468746号
特許公開 2011-057774

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