研究・技術情報
Research &
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公開日:2012年12月
結晶シリコン系太陽電池用アルミニウムペースト「アルソーラー®」について
はじめに
21世紀になり、太陽電池市場規模は、Globalな環境問題への関心の高まりも追い風となって年率50%を超える成長を達成してきた。その中で、結晶Si系太陽電池は85%以上を占めており、薄膜型や化合物型など他の技術が開発されているものの今後も主流を占めると予想されている。
アルソーラー概要
結晶シリコン系太陽電池の多くには、表面、及び裏面には電極材料として銀ペーストが使用され、さらに裏面には電極材料であると同時に太陽電池の変換効率を向上させる為にアルミニウム粉を配合したアルミニウムペーストが使用されている。
当社は、主にアルミニウム箔、及びアルミニウム粉末関連製品を製造販売しているが、アルミニウム粉末の製造技術を活かして、結晶Si系太陽電池用アルミニウムペーストを10年以上前から製造販売している。ここでは、この結晶シリコン系太陽電池用アルミニウムペーストについて紹介する。
技術説明
図1に、結晶シリコン系太陽電池の断面略図を示す。
結晶シリコン系太陽電池ではp型シリコンウエハーを使用する事が多い。ウエハー表面にはエッチングによるテクスチャー、P拡散によるn拡散層、及び窒化Siの反射防止膜を形成し、表面電極用銀ペーストをスクリーン印刷により塗布し乾燥させる。一方、裏面の一部に半田付け用銀ペーストを塗布、乾燥させ、銀ペースト塗布部以外の全面に、アルミニウムペーストをスクリーン印刷法により塗布し乾燥させる。写真1に弊社アルミニウムペーストの外観写真を示す。
その後、約800℃に加熱されたベルト式焼成炉にて急速加熱と冷却により焼成して太陽電池のセルが得られる。その際に、アルミニウム粉末同士が焼結されてAl電極層が形成される。同時に、アルミニウム粉末とシリコンウエハーとが反応してAl-Si合金層が形成される。この過程でSiウエハー裏面にアルミニウムが5-10μm程度拡散したp+層が得られる。この層はBSF(Back Surface Field)層と称され、これによりアルミニウム電極部近傍での電子と空孔との再結合を防止して出力低下を抑制する効果がある。(変換効率の絶対値で1~1.5%程度向上)

最後に
当社アルミニウムペーストは、アルミニウム粉末、有機バインダー、有機溶剤、ガラスフリット等からなっており、最適な配合設計により、上述のBSF層が適切に形成されて、変換効率向上が達成出来る。併せて、アルミニウムとSiの熱膨張係数の違いによる焼成後のシリコンウエハーの反りによる破損抑制効果も提供できる。
今後も当社の技術・経験を活かして、太陽電池業界の発展に貢献していきたい。

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