研究・技術情報
Research &
Technology
公開日:2012年12月
バリアプラス®
はじめに
近年、携帯電話・TV・ゲーム機等の家電製品のプラスチック塗装や各種印刷物は、より光沢度の高いメタリック塗装・印刷が好まれている。これらの用途に用いられる塗料・インクなどに、樹脂被覆アルミニウムペーストが配合されている。
このような用途に樹脂被覆アルミニウムペーストが使用される大きな目的は、二つある。一つは、アルミニウム顔料の水・酸・アルカリとの反応の抑制であり、もう一つは、塗料中の樹脂皮膜金属顔料とバインダー樹脂との親和性・密着性の向上である。特に酸、アルカリと反応するとアルミニウム顔料の最大の特徴である金属光沢感が損なわれてしまい、大きな問題となる。
従来の樹脂被覆アルミニウム顔料では、被覆する樹脂を構成するモノマーやオリゴマー等の種類や組成を最適化することにより耐薬品性や密着性の向上を図っている。
しかし、図1-aに示すように、処理工程中に細かいアルミニウム粒子が被覆樹脂の中に取り込まれてしまうため、塗膜の金属光沢を維持しつつ高い耐薬品性を有するものは得られていない。また、樹脂を被覆することにより、塗膜化した時の隠ぺい力(下地を隠す性能)が低下してしまうという欠点もある。
今回紹介するバリアプラス®(BarrierPlas®、以下 BP)では、樹脂層を形成する工程に着目し、形成される樹脂のサイズをコントロールした。そうすることにより、図1-bに示すように、小粒径の粒子の取り込みが無く、個々のアルミニウムフレーク粒子が、樹脂に均一に被覆されるようになった。その結果バリアプラスは、塗膜の金属光沢を維持しつつ、高い耐薬品性と隠ぺい力を有する樹脂被覆アルミニウム顔料となっている。


特徴
1)高い金属光沢感
図2に当社の従来品と BP の金属光沢感を比較した結果を示す。(縦軸は金属光沢感を示す、マルチアングル測色計による L*15値である。)処理前のアルミニウムペーストを同じにした場合、BP が金属光沢感に優れることがわかる。

2)高い隠ぺい力
図3に当社の従来品と BP の隠ぺい力(下地を隠す力)を比較した結果を示す。(縦軸は未処理品に対する処理品の隠ぺい力保持率(%)である。)処理前のアルミニウムペーストを同じにした場合、既存品に比べ隠ぺい力の低下が抑えられている事がわかる。つまり、既存品に比べ隠ぺい力に優れているといえる。

3)優れた耐薬品性
図4に、耐薬品性試験(0.1N NaOH 溶液に 55℃4 時間浸漬)後の塗膜(1 コート常温乾燥型アクリル樹脂塗膜)の写真を示す。BP では優れた耐薬品性が維持されている事がわかる。

技術・製品に関する
お問い合わせ
技術・製品に関するお問い合わせや
サンプルのご依頼などお気軽にお問い合わせください。
