研究・技術情報

Research &
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公開日:2012年12月

TOYAL LOTUS®ラッカーコートタイプ

TOYAL LOTUS®ラッカーコートタイプ

はじめに

日本のヨーグルト市場は、年間 2,800 億円に達しており、中でもソフトヨーグルトはその1/3を占めている。
当社ではヨーグルト用の蓋材を各ユーザーに提供していくなかで、最も高かった改善要望
①ヨーグルトなどの内容物が手や衣類に付着しない衛生的な蓋材。
②蓋を破棄する際に内容物が蓋に残らずきれいに捨てられる蓋材。
この2点に注視して研究開発を進め、「TOYALLOTUS®」の製品化にいたった。

TOYAL LOTUS® 概要

TOYAL LOTUS®とは撥水性を有した『機能性包材』である。
このメカニズムは、包装材表面を物理化学的な処理で蓮の葉と同じフラクタル構造を形成させることによって、水との接触角が 170°以上の超撥水性を実現させている。(写真1)

この技術は、既にヨーグルト蓋材(内側)として商品化されており、今後の用途・応用展開が非常に期待されている画期的な技術である。

写真1 水との接触角

技術説明

フラクタル構造とは、シール面の表層に形成されている三次元網目構造のことを示すが、化学的作用及び物理的作用より、表面の濡れ性を最小とし、超撥水性を実現している。
図1の示す通り、シーラント剤表面にミクロレベルの微細な空気を含んだ撥水膜を形成させることにより、超撥水性の表面状態を形成している。

ヨーグルトの蓋材の種類としては、大別して『ホットメルトタイプ』、『シーラントフィルムタイプ』、そして『ラッカーコートタイプ』等が存在するが、ここでは特にラッカーコートタイプについて詳しく説明することとする。

図1 TOYAL LOTUS(ホットメルトタイプ)断面イメージ

ラッカーコートタイプ 製品構成

ラッカーコートタイプとは、4 個パックヨーグルト用の蓋材のことを示し、国内外でヨーグルトの主流となっている製品である。

近年では数量が増加傾向にあるため、このラッカーコートタイプにTOYALLOTUS®の撥水機能を付加させることで、反響は非常に大きいものと考えられる。
また海外からも注目されている技術であり、今後インターナショナルな展開が期待されている蓋材である。

基本構成としては、紙フイルム構成の基材に LOTUS 処理を行なった構成となっている。(図2)

図2 ラッカーコートタイプ構成


撥水性を付加させるためにはTOYAL LOTUS®を、蓋材内側のラッカーコート面に加工する必要がある。

ヨーグルト等の蓋材において、考慮しなければならない各種物性としては、次のような項目が挙げられる。
・撥水性
・撥水耐久性
・開封強度
・耐UV照射性
・挟雑物シール性
・剥離強度(パンク強度)
・充填包装機械適正
・ホットタック性
・残留溶剤

製品化に至るためには以上の物性を十分に考慮し、詳細なデータを採取しなければならない。
以下に例として、開封強度と封緘強度(パンク強度)を示すが、現行品に比べて TOYAL LOTUS®を加工した蓋材の方がシール強度は若干低下しているが、実使用レベルであり問題はない。(図3、図4)

図3  開封強度
図4 封緘強度

おわりに

TOYAL LOTUS®はヨーグルトの蓋材として、『非常にきれいな状態で蓋を廃棄できるようになった』、『従来、蓋にべったりと付着していたものが、コロコロと流れるのに感激した』等の評価をいただいており感謝している。
今後は、ヨーグルト以外の食品、例えばミルク付きプリン・ゼリー等にも展開できるよう製品開発を実施していきたいと考えている。
また、食品用蓋材以外にも、容器、袋、工業材等、数多くの横展開が期待されており、さらなる改善改良を進めて『グローバルスタンダード』を目指していきたい。

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