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公開日:2012年12月

Ranafoil™-G

Ranafoil™-G

はじめに

昨今、リチウムイオン2次電池・電気二重層キャパシター等の電気エネルギーを蓄える部品が注目を浴びている。このうちリチウムイオン2次電池を構成する素材を、図1に示す。

図1 リチウムイオン電池構成図

正極に使用されるアルミニウム箔には、活物質と呼ばれる Li を含む成分を、負極の銅箔にはカーボンをコーティングして使用されている。電解液は、エチレンカーボネート等の有機溶媒に電解質として6フッ化リン酸リチウム等を溶かした物が一般的に使用されている。セパレータにはポリプロピレン等の樹脂製不織布が用いられ、正極-負極の短絡を防止し、電解液を含漬してイオンの移動を助ける。外装材は、電解液の劣化を防止するためバリア性が要求されるので、アルミニウム箔を含む構成体を用る。タブは、充放電を行うための端子となる。
正極や負極に使われる集電材の表面に残留油分等の汚染があった場合、活物質やカーボンコーティングとの密着が悪くなるので、取り出せる電気量が減少する。Ranafoil は、表面を化学処理で改質し、活物質やカーボンインキの密着性の改善を図ったアルミニウム箔である。表面改質方法が異なる「A」,「E」の2種類をラインナップしたが、今回更に均質かつ細かい凹凸をアルミニウム箔表面に付与した、「G」タイプを開発したので報告する。

より均質な表面を得る為に

当社は既に RFID,EAS タグで化学的にアルミニウム箔を処理する技術の蓄積を持っており、ロールでの製作が可能であった。「A」,「E」もその技術を用い市場に提供してきた。
しかし、化学的処理のみで均質なアルミニウム箔表面を得るのは難しく、図2の様に大きく侵食されている部分と侵食がほとんどない部分が発生し、ムラになりやすかった。

図2 化学的処理をしたアルミ箔表面

この様な、処理ムラを解決する為、処理薬液と適正処理条件を検討し、図3に示すアルミニウム箔を得ることができた。

b)は、a)を更に 10 倍拡大
図3 処理ムラを解決したアルミニウム箔

非常に細かい凹凸がアルミニウム箔表面に均一にムラ無く形成されている事が解る。

Ranafoil-G の性能について

電気量を定格通り、安定的に取り出すためには、活物質あるいはカーボンとの密着性を良くする必要がある。図3で示した細かい凹凸に活物質あるいはカーボン粒子が入り込み、アルミニウム箔にスムーズに電気が流れる事が重要である。電気二重層キャパシターセルを作り、インピーダンス特性を測定し、プロットしたグラフを図4に示す。

図4  Ranafoil のインピーダンス特性

Ranafoil-G は、未処理のアルミニウム箔と比較し、低インピーダンス特性である事が解る。また、リチウム2次電池として組み込んだ場合、急速充放電後の容量減少を抑える効果がある事が解っている。

まとめ

Ranafoil-G は、当社の RFID,EASタグのエッチング技術を応用し、現有設備を使用してパイロット生産が可能となった製品である。
2次電池は、自動車用,太陽光発電の付帯設備用等に需要が見込まれており、Ranafoil-G も、その重要な部材として注目されている。

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