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公開日:2013年12月

RFID用不正剥離防止アンテナ回路

RFID用不正剥離防止アンテナ回路

はじめに

RFIDカードはJRの交通系非接触カードやコンビニの支払いをはじめとした金融系の非接触カードなど幅広い分野で使用されており、商品の管理用やバンキングカードといった用途への展開が行われている。
RFIDはリーダー/ライターにかざすだけで情報のやり取りが出来る点が大きなメリットである。
商品管理においては、バーコードと異なり複数の商品情報を一括で読み込むことができ、また金銭を扱う場合にはカバンや財布から小銭を取り出す必要がなくなるといった利便性から、多くの分野での採用が進んでいる。

その利便性の一方で、RFIDのセキュリティ性については従来から腐心されており、RFIDの普及が広まる中、セキュリティ性能の更なる向上が求められている。
今回紹介する「不正剥離防止アンテナ回路」は、その課題を解決するために開発を行った、高いセキュリティ性を備えたRFID用アンテナ回路である。

セキュリティ性能を高める方法

ICカードの構造は、通信機能を持つアンテナ回路の両面に、アンテナ回路を保護する目的のカバーフィルムを貼り合わせる構造である。(図1)
商品管理用途の場合では、アンテナ回路の両面にカバーフィルムを貼り合わせるのではなく、粘着剤を使用して商品に直接貼り付けて使用される。(図2)

RFIDとリーダー/ライター間の通信技術の工夫により、情報を取り出すことは困難になっているが、特殊な技法を用いてカバーフィルムを剥離してアンテナ回路を露出させれば、情報の取出しが可能になる。
また、商品管理用のRFIDは、RFIDが商品に貼られているということが物の正規性を表しているが、RFIDを商品から剥離し偽造品に貼り付けるという悪用が懸念されている。

図1

 

図2

当社はアンテナ回路に工夫を施すことで、前述の不正剥離による悪用を防止できるアンテナ回路の開発に成功した。

不正剥離防止アンテナ回路の品質

カバーフィルムを剥がす、もしくは貼り付けた商品から剥がすといった行為を防止するために、不正剥離を行うとアンテナ回路が壊れるという機能をアンテナ回路に付与した。

特殊な技法を用いてカバーフィルムを剥がすと、一般的なアンテナ回路は壊れることなく取り出すことができ、悪用される恐れがあるが、不正剥離防止アンテナ回路はカバーフィルムの剥離を行うと、アンテナ回路が破壊されるように設計されている。(図3)

実際にカバーフィルムを剥がすという不正を試みた場合、アンテナ回路が破壊されることになる。(図4)

図3


このように、アンテナ回路を破壊させずにカバーフィルムを剥がす、商品からRFIDを剥離するといった行為が困難になり、情報の取り出しや偽造品への悪用を防ぐことができる。

不正剥離を行ったときにはアンテナ回路が破壊されるようにする一方、正常に使用している時には破壊されないという、相反する品質を両立するために、不正剥離防止アンテナ回路には、新たに開発した技術が使用されている。
RFIDの使用用途によって不正剥離の技法や正常使用時にかかる負荷は異なるが、どのような用途であっても不正剥離防止の機能が正常に働くように、様々なユーザーの要求に対応することが可能である。

おわりに

本開発品は現在まで培われてきた当社のエッチング回路製品や、食品・医薬品包装材の経験・知見を生かした製品である。
今後、RFIDの需要が増えていくにあたり、要求されるセキュリティ性能向上への大きな貢献が期待できる。
 

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