研究・技術情報
Research &
Technology
公開日:2013年12月
バーコード+両面見当合わせPTP
はじめに
PTP(Press Through Package)は、内容物保護性および開封性、衛生性、安全性(バージン性)、識別性(表示)に優れ、コスト的にも有利であり、1960年代に欧米で開発されて以来、錠剤、カプセルなどの製剤で主要な包装形態となっている。
容器材はPVC、CPPの単層、複層品が大半で、蓋材には通常アルミ箔が用いられる。
2006年9月に医療機関での医療事故防止対策として医療用医薬品へのバーコード表示の義務化が厚生労働省より通達され、2015年までにPTPアルミ箔への付与が義務化された。

バーコードの義務化と併せて視認性の向上、差別化の要求に伴い、PTPの構成やデザインが多様化している。
従来のPTP
日本国内におけるPTP への表示は、アルミ箔の両面に印刷する場合がほとんどである。
表示には、品名、力価のほかに、容器 包装リサイクル法で定められた識別マーク、誤飲防止のための押し出しマーク、薬効表示、用法用量などが印刷されている。
従来のPTPでは、アルミ箔の片面毎に 各1色ずつ印刷されているのがほとんどであった。

ここではPTPへのバーコード付与と視認性の向上に対する取り組みについて紹介する。
バーコードの付与
バーコードはバーコードリーダーから出た赤外線を、バーコードリーダーで受光することで識別できる原理となっている。
アルミ箔の場合、赤外線がアルミ箔表面で鏡面反射をしてしまい、バーコードリーダーで読み取ることができない。
このため、一般的にはアルミ箔表面に白色の着色層を設けることで鏡面反射を防ぎ、拡散反射することでバーコードの読み取りを可能にしている。

しかし、白着色層の上にバーコード印刷をする場合、PTPアルミ箔全体が白っぽくなるとともに、バーコード自体には墨色が多いため、バーコードを入れたPTP錠剤は、デザイン的に、「見た目」にはほとんど差がなくなってしまう欠点がある(視認性の欠如)。
課題解決:視認性の向上と差別化
視認性の向上と差別化を図るため、PTPアルミ箔の多色化が進んでいる。
バーコード化以前の従来のイメージを残すように、従来の印刷で採用されていた色でのデザインを印刷し、さらに、見当合わせ印刷(1シート毎にデザインを区切ると共に、錠剤単位でデザインを配置すること)を併用し、より差別化を図ることに成功した。

おわりに
医薬品包装におけるデザインの差別化、は医療過誤の観点からも重要な機能のひとつである。
今後、社会の発展やグローバル化と共に、PTP包装への安全性向上に対する要求も厳しくなり、バーコード付与以上の要求も拡大していくものと思われる。
※なお、「白着色層無しバーコード対応」については 2012年 の技報(READ-MAX®白着色層無しバーコード対応 | 研究・技術情報 | 東洋アルミニウム株式会社)を参照されたい。
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