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公開日:2013年12月

ステンレスフレーク

ステンレスフレーク

はじめに

腐食による経済的損失は年間数兆円に達すると言われており、 2001 年に公表された腐食コストの調査結果によると、腐食対策費の総額は 3 兆 9 千億円、 GDP 比 0.77%とされ、莫大な費用が腐食対策に費やされていることが分かる。

1997年と1974年の腐食対策費の比較
(腐食コスト調査委員会:『わが国の腐食コスト』,腐食防食協会,日本防錆技術協会(2001))

塗装による防食

表面塗装(塗膜)は素地を腐食から守るために、有効な手段であり、意匠性も加味しながら幅広く用いられている。
しかしながら、その塗膜も以下の理由により経年劣化してしまう。

<塗膜の劣化の要因>
・外力による機械的な傷や亀裂
・紫外線、赤外線、電子線、熱、雨等による塗膜表面の劣化
・水、酸、アルカリ、酸性雨などの浸食
・空気中の酸素の透過や、亜硫酸ガス、NOx等の有害気体による変質

東洋アルミのステンレスフレーク

・東洋アルミのフレーク化技術を活かし、高品質のステンレス(SUS316L)をフレーク化された強靭で耐薬品性も高い高機能性顔料を開発した。
 フレーク形状をしているため、塗膜の中で配向しやすくなっている。
・フレーク厚みは約0.3μmである。用途により、平均粒子径30、60μmの細かめ、粗めのグレードを準備している。

<ステンレスフレークによる効果>
フレークの厚みが薄い為、塗膜中により多くのフレークを積層させることができる。
紫外線、熱、雨等の外部腐食因子の浸入を遮断し、塗膜の変質を阻止して被塗物の劣化を防止する。

〈フレーク厚みの一例〉
ステンレスフレーク:0.3μm
ガラスフレーク:3μm

・フレーク素材が強靭なステンレス(SUS316L)のため、耐食性にも優れ、海塩粒子、水分、酸、アルカリ、酸性雨、亜硫酸ガス等にも侵食されない。
・高硬度のフレークのため塗膜硬度が高く、外力による機械的な傷や亀裂にも強く、優れた耐候性を保持する。
・塗膜中では、フレークひとつひとつは樹脂で隔離されているため、アルミ基材に塗布しても異種金属接触腐食は生じない。

ご採用事例 他

①アルミ製の外装パネルにステンレスフレーク塗装している事例
ステンレスフレークの重厚感を感じさせる外観。


②FRP 製の貯水槽にステンレスフレーク入り塗料を塗装した事例
FRP(ガラス繊維強化ポリエステル樹脂)製の貯水槽は耐候性が悪く数年~十数年で天板部のポリエステル樹脂が紫外線劣化によりチョーキングを起こしガラス繊維がむき出し状態となる。
貯水槽内では太陽光線の透過により、藻等が光合成を繰り返し、水の回転率の低い場合には藻の発生が見られる。

上記欠点はmステンレスフレーク入り塗料を塗装することにより解決できる。


③塩ビパイプにステンレス塗装した事例
樹脂の軽量特性に金属独特の重厚感を付与した。
ステンレスフレークのバリア効果により長期間の紫外線による劣化を防止する。


④スチール製のボルトに適用した事例
通常のスチール製ボルトではもたない腐食環境下においても、ステンレスフレーク塗装を施すことにより、従来にない耐腐食特性を発揮し、本来の締結能力を保ち続ける。



⑤防錆以外の特性(塗膜硬度)
ステンレスフレークが塗膜中に配列することにより、塗膜硬度を 2H ほど上げる事が可能である。
樹脂系を選択することにより 9H の高塗膜硬度を実現し、摺動特性の優れた塗膜を得ることも可能である。

おわりに

主に意匠性を重視して開発を続けてきたアルミフレークの粉砕技術をステンレ スフレークに応用させることにより、独特の意匠性に加え防食特性など驚くほどの性能を発揮する。
これは、多くのお客様において確認されており、今後一層の拡がりを期待している。

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