研究・技術情報
Research &
Technology
公開日:2013年12月
TOYAL LOTUS®シーラントフィルムタイプ
はじめに
ヨーグルトの入った容器の蓋を開けた時、蓋に付着したヨーグルトでお困りになられた方も多いと思われる。
当社ではこのような課題を解決し、ヨーグルトが付着しない、撥水性とシール適性を兼ね備えた機能性蓋材「TOYAL LOTUS®」を乳業メーカーなどに供給している。
このトーヤルロータスを用いた製品は、TV等のメディアでも紹介されており、消費者の方々からも好評を得ている。
TOYAL LOTUS® の概要
TOYAL LOTUS®とは撥水性を有した『機能性包材』である。
この撥水性能を、包装材料表面を物理化学的な処理で蓮の葉と同じフラクタル構造を形成させることによって実現させ、水との接触角は170°以上の超撥水性を示す。(写真1)
この技術については、2012年の技報(TOYAL LOTUS®ラッカーコートタイプ)をご覧いただきたい。
この中では蓋シール面のラッカーコートに加工を施した製品を紹介している。
今回はシーラントフィルムタイプについて詳しく説明する。
TOYAL LOTUS®は、シーラント材表面にミクロレベルの微細な空気を含んだ撥水膜を形成させることにより、超撥水性の表面状態を形成している。(図1)


シーラントフィルムタイプの製品構成
シーラントフィルムタイプはヨーグルト以外に、プリンやゼリーなどのホットパック製品、お粥などのボイル、レトルト製品をターゲットとしている。
これら製品は、製造過程において熱・圧力を受けるため、包装材に耐熱性が求められる。
そのため、ホットメルトタイプやラッカータイプでは、対応が困難となっており、シーラントフィルムに撥水性を付加することが必要である。
基本構成は、外層より PET(印刷)、接着剤、AL箔、接着剤、特殊シーラントフィルムとなる。(図1)
特殊シーラントフィルムはシール性、耐熱性を兼ねそろえたフィルムである。
この特殊シーラントフィルムの特殊表面層にLOTUS処理を施す事により、撥水性、シール性、耐久性を実現する事が可能となった。
蓋材として具体的に考慮しなければならない各種物性としては、撥水性以外にも、開封強度や挟雑物シール性、剥離強度(パンク強度)など様々な要求品質がある。
製品化に至るためにはこのような物性を十分に考慮し、詳細なデータを採取しなければならない。
以下に例として開封強度と封緘強度(パンク強度)を示す。(図2、図3)
現行品に比べて、TOYAL LOTUS®を加工した蓋材のシール強度の方が若干低下しているが、実使用レベルであり問題ない。ただしボイル、レトルト適性については現在開発の段階であり、今の段階ではホットパック充填までが可能である。
<充填シール条件>
T℃×2.0kg/c ㎡×1.0 秒N=3
対PP容器50℃温水充填
12時間冷蔵後測定
<開封条件>
45 度剥離試験(200 ㎜/min)


おわりに
TOYAL LOTUS®が市場に出てから、ヨーグルトの蓋材として、『非常にきれいな状態で蓋を廃棄できるようになった』、『従来、蓋にべったりと付着していたものが、コロコロと流れるのに感激した』等の評価をいただいており感謝している。
今後は、ヨーグルト、プリンやゼリー等のホットパック製品以外にボイルレトルト製品、医薬・工業材料への展開を考えている。
例えば、各種樹脂容器、極めて高い撥水力と耐久性を生かした外装材、家屋の屋根等への用途展開が期待されており、更なる改善と改良を進めて、顧客の幅広いニーズへ対応していく予定である。
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