研究・技術情報
Research &
Technology
公開日:2012年12月
電極用複合材料 トーヤルカーボ®
特徴
アルミニウム箔の表面には、アルミ酸化皮膜が存在し、この酸化物が電子移動する際の電気抵抗を増加させてしまう。古くからこの電気抵抗を下げる手段として、導電性カーボン粒子をアルミニウム箔の表面にコートする処方が一般的に行なわれている。ところが、カーボン粒子の固定に有機バインダーを用いると、このバインダーは抵抗成分であり、長期間使用すると劣化してカーボン粒子が剥離する問題があった。
当社独自の技術として、炭化水素の雰囲気の中でアルミニウム箔を高温に加熱すると、アルミニウムカーバイドが生成することを発見した。「トーヤルカーボ®」(図1は、この現象を利用して有機成分を使わずカーボン粒子をアルミニウム箔表面に固定したもので、非常に優れた導電性と高温耐久性を示す。

製法
アルミニウム箔の厚さは、20・30・50μmの3種類。その表面に厚さ1μ m片面になる様に調整したカーボン粒子を両面にコートし、炭化水素の雰囲気で873K 以上の温度で保持することで Al 4 C 3 が生成し、アルミニウム箔にカーボン粒子を固着する(図2・3)。


性能
①静電容量
固定するカーボン粒子層の厚さを変化させることで静電容量をコントロールすることが出来る(図4)。

②電気抵抗
ACインピーダンスを測定することで材料の抵抗成分を比較(図5)したところ、最も抵抗の低い硬質アルミニウム箔と同等もしくは、それ以下の電気抵抗であることが分かる。

用途
優れた電気伝導性と安定した耐熱性を兼ね備えた複合材料なので、以下の用途が挙げられる。
・機能性固体高分子コンデンサの陰極。特に、パソコン用などの低ESR・小型化の性能を求められる商品に最適(図6)。
・電気二重層キャパシタの電極用集電体。
・リチウムイオン二次電池の正極用集電体。

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