研究・技術情報

Research &
Technology

公開日:2014年4月

高平滑アルミニウム箔 LUXAL®

高平滑アルミニウム箔 LUXAL®

はじめに

高い表面平滑性を有する代表的な基材としては、ガラス板や有機物からなるフィルムがある。これらは鏡面を得るために、その高い表面平滑性が活かされている。

しかし、例えば基材をロール状に巻き取ったまま(Roll to Roll)高温で処理する場合や、耐熱性と曲げ加工性が要求される分野では、これら平滑性の高い基材はそれぞれの場面で使い分ける必要がある。

一方、アルミニウム箔は、高い耐熱性と良好な折り曲げ加工性を共に有していることから、アルミニウム箔表面の平滑性が向上できれば、幅広い用途に使用できる基材となると考えている(表1)。

アルミニウム箔表面は、一般的には圧延ロール表面の転写により形成されるが、そのほかにアルミニウム素材や圧延操業条件等の影響も受けるため、実際には圧延ロール表面よりも粗い表面となる。

表1 各種基材の特徴


LUXAL®(ラクサル)はこれらの阻害要因を抑制できるアルミニウム素材を見出し、加えて従来から培ってきた弊社の圧延技術、ロール研磨技術を応用することで、従来のアルミニウム箔の特性を兼ね備えながらも、これまでにない極めて平滑な表面を得ることに成功したアルミニウム箔である。
 

イメージ
図1  一般箔との表面状態の比較(原子間力顕微鏡(AFM)による観察)箔厚30μm

特長

LUXAL®の特長はアルミニウム箔の表面粗さが極めて小さい点である。
図1に LUXALと一般箔における表面3D観察画像と箔表面の面 Ra(三次元表面粗さ測定による)との比較を示す。

アルミニウム一般箔の表面は、圧延方向に平行なスジ状の凹凸(ロールマーク)やピット状の窪みなどが明確に見られ、その面 Ra は約50nm である。
一方、LUXAL® はこれらの表面における凹凸を極限まで抑制し、面 Raは10nm 以下という、極めて平滑な表面が得られた。

期待される効果

箔面上へのコート層の凹凸低減

LUXAL®は表面凹凸が小さいことから、箔面上へのコート剤の塗工・蒸着等で得られた膜は、従来よりも膜厚のばらつきや膜表面の凹凸低減に寄与する。
また、コートされた膜が極めて薄い場合でも、コート抜け等の欠陥が大幅に低減することが期待できる。

 

高い光沢度・反射特性

図2にアルミニウム一般箔及び粗化箔との光沢度の比較を示す。
LUXAL®は極めて高い表面平滑性を得たことで、一般的なアルミニウム箔よりも高い鏡面光沢度が得ている。

また、圧延方向に平行なスジ状の凹凸も抑制できているため、RD 方向と TD 方向の光沢度差が極めて小さくなっている。
(RD:圧延方向に平行 TD:圧延方向に垂直)

図2 アルミニウム箔の光沢度(箔厚30μm)

おわりに

アルミニウムは軽量で地球環境にやさしい金属で、耐熱性や加工性だけでなく、優れたバリア性、電気伝導性、熱伝導性、耐食性を有している。
LUXAL®は、これらの特性を備えながら高い表面平滑性を付与したアルミニウム箔であり、精密コーティングや反射用途の特性向上だけでなく、更に幅広い用途に展開できるアルミニウム箔であると考えている。

現在は厚さ15~50μm の硬質箔に限定しているが、今後市場ニーズを踏まえ、包材、装飾、その他工業材等にも随時展開していきたい。

イメージ

技術・製品に関する

お問い合わせ

技術・製品に関するお問い合わせや
サンプルのご依頼などお気軽にお問い合わせください。​

Contact

お問い合わせ

多分野・多用途への製品提供を行っております。
お気軽にご相談ください。