研究・技術情報
Research &
Technology
公開日:2016年4月
インクジェット用アルミ顔料
はじめに
現在、従来型の印刷方式であるオフセット(平版)、グラビア(凹版)、フレキソ(凸版)、スクリーン(孔版)印刷に替わり、版を必要としないオンデマンド印刷が可能なインクジェット方式が伸びている。弊社としてもインクジェット印刷で使用できるアルミ顔料の開発を行ってきたが、通常のアルミ顔料粒子径の1/10以下という超微細化が必要なため、お客様のニーズに答えることが出来なかった(図1)。
今回、当社では新規の粉砕技術を開発することで、極小粒子径のアルミ顔料を製造することに成功したため以下に紹介する。


技術コンセプト
<印刷までの工程>
①アルミ顔料の製造 → ②インクの製造 → ③インクジェットプリンタでの印刷
弊社は①を行っている。
<プリンタ、インクの種類>

<インク種別のアルミ顔料の課題>
・水性インク:アルミ顔料と水の反応による水素ガス発生
・UVインク:アルミ顔料とUVモノマーの反応によるゲル化、固化
・共通課題:沈降性(吐出安定性)、貯蔵安定性、配向性(輝度)
以上より、“産業用プリンタ”の“溶剤インク”が最も技術的に実現し易い領域であることが分かる。現在、この領域でのアルミ顔料の(少量)製造が可能となった。
インクジェット用アルミ顔料の特長
インクジェット用アルミ顔料は、①極小粒子径:インクジェットノズルの詰まりを無くし、インクでの良好な分散性、耐沈降性、連続吐出安定性を実現でき(図 2)、②インク溶剤への変更:お客様毎の溶剤ベースにカスタマイズできる特長を持つ。

おわりに
インクジェット用アルミ顔料は極小粒子径であるため、塗布媒体上で綺麗に配向しなければ高い輝度を得ることができない。
この点は弊社のアルミ顔料を用いてインクを製造されるお客様とともに設計をしていく必要がある。お客様の希望される溶剤への変更(カスタマイズ)はこの一例である。また、インクジェット印刷の分野は特許上の制約も大きいため、お客様とともに解決を図る必要がある。
現在は溶剤系インクのみがターゲットであるが、今後はインクジェット用アルミ顔料の表面処理により、UV インクや水性インクへ展開できるよう、開発を進める。
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