研究・技術情報
Research &
Technology
公開日:2023年2月
“フレキシブル”紫外線高反射シート
LUXAL®-UV (ラクサル®-UV)
はじめに
近年、公衆衛生の重要性の高まりから、様々な殺菌技術が研究されている。 なかでもUV 殺菌はあらゆる細菌やウィルスに有効であり、物の表面や空気、水の殺菌技術として提案されている。 これに伴い、UV 殺菌効率を最大化する手段の一つとして高反射なUV リフレクタが求められている。
アルミニウムは金属の中で最も高いUV 反射特性を持ち、軽量で加工性やリサイクル性にも優れる。 アルミニウム箔は、さらに「箔」ならではのフレキシブル性も兼ね備えており、UV 反射シートとして最適な部材であると考えられる。
当社の材料開発及び圧延技術により開発した高平滑アルミニウム箔LUXAL をベースに、UV 高反射を追求したリフレクタ用アルミニウム箔がLUXAL-UV である。 本報では、LUXAL-UV の特徴ならびに用途に応じた加工例を紹介する。
LUXAL-UV の特徴
1.UV 反射特性
図1 に波長254nm における正反射率を示す。 LUXAL-UV は高平滑(表面粗さRa が10nm 以下)であり、一般的なアルミニウム箔の1.5 倍、SUS鏡面板の1.8 倍と非常に高い正反射率を有する。

2.長期信頼性
リフレクタは熱や湿気にさらされる実用環境中でもUV 反射特性を維持することが求められる。 図2 にLUXAL-UV の長期信頼性試験結果を示す。 高温環境(200℃)、高温高湿環境(60℃90%)のいずれにおいても、12500h 経過時点で初期比90%以上の正反射率を維持している。

図3 に2000h 経過時点でのLUXAL-UV の表面SEM 画像を示す。 腐食などの表面変性は認められず、試験前の表面状態を維持できている。

3.フレキシブル性・折り曲げ性
LUXAL-UV はアルミニウム単層構成であり、一般的なアルミニウム反射材に見られる陽極酸化皮膜層や蒸着層を持たない。 このため、板材で見られるような折り曲げ成型時の表層クラック発生や及びそれに伴う反射特性低下の心配が無い。 また、厚さ0.03-0.2mm の「箔」ならではのフレキシブル性により、高反射特性を維持したまま、シャープな折り曲げやUV-LED 光源に沿った小型の成型形状にも対応できる。
4.ロール品での提供
LUXAL-UV は当社の技術により、Roll-to-Roll での高反射面形成を実現しており、ロール品での提供も可能である。
リフレクタ用加工例
上述の特徴を活かすことで、UV 反射特性を損なうことなく、用途に応じた様々な加工が可能である。 加工例をいくつか紹介する。
- 保護フィルム加工(輸送・組立中の表面保護)
- 粘着シール加工(筐体・基材へ貼合せ)
- 無機耐水コート(耐水性の付与 - 図4)
- 多段折り曲げ成型(高反射特性を維持 - 図5)
- [開発中] 反射特性を維持した3 次元絞り成型(UV-LED 用リフレクタとして - 図6)



今後の開発展望
LUXAL-UV は、アルミニウム素材が持つ本来の特性を活かし、リフレクタに求められるUV 反射特性、フレキシブル性、長期信頼性を兼ね備え、ロール品での提供も可能な唯一無二のUV 反射アルミニウム箔である。
当社では、上述した「箔」としての特徴を活かしたさらなる成型・加工技術の開発や、UV 拡散反射に最適なアルミニウム箔の開発にも鋭意取り組み中である。
今後もUV 殺菌による公衆衛生に貢献すべく提案していきたい。
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