100年企業へ、
一枚のアルミ箔から始まった挑戦の物語
1931年、まだアルミニウムが新素材だったころ。
私たちは産声を上げました。
それから90年以上にわたり、
この輝く金属の可能性に賭け続けてきました。
東洋アルミが歩んだ道のりは、
日本の産業そのものの歴史でもあります。
暮らしに不可欠なアルミ箔から、
半導体へ、そして宇宙へ——
私たちの挑戦は現状にとどまることなく、
次の時代へとつながっていきます。
ここでは私たちの歩みと、目指す未来の姿を紹介します。
Innovation phase
Chapter.3
革新期
事業の拡大、新しい価値の創造
2000年代を迎えて社会が本格的にIT化するに伴い、
アルミ箔の役割は劇的に変わっていきます。
半導体、医薬品、化粧品、太陽光発電など、
暮らしを便利にする機器の裏側で、
東洋アルミの技術は新たな立ち位置を確立。
アルミ箔は、目に見える包装材から、
最先端デバイスの一部へと、
その用途を広げていきました。
社内では事業構造の見直しや、
グローバル展開も進められました。
ナノの世界へ、
技術の質が変わる
-
1999
10月
合併・解散を越えて
「東洋アルミ」の名を守る東洋アルミは、日本軽金属株式会社との合併を経て解散しました。旧組織の営業部門の一部は、子会社だった株式会社東洋アルミニウム販売が譲り受け、「東洋アルミニウム株式会社」と社名を改めて即日活動を開始。バブル崩壊後、日本の製造業界は再編の嵐に包まれました。その中で合併・解散を経ても社名を残し、事業を継続したのは偶然ではなく、ブランド力と技術の固有性の高さを裏付けています。
-
2004
独自技術「トーヤルカーボ®」誕生
電池・EVを支える素材へバインダーを使わず、カーボン粒子を固定する独自技術「トーヤルカーボ®」の開発は、東洋アルミが新たなフェーズに移行したことを象徴する出来事でした。バインダーレスで固着できるため、高温環境下でも密着性の低下が少なく、長期安定性に優れています。こうした特長を生かし信頼性の高いアルミ電解コンデンサに採用され、パソコンや家電製品など幅広い電子機器に活用されています。
-
2009
トーヤルロータス開発担当・関口(当時)
10年の研究が実を結んだ
撥水素材「トーヤルロータス®」蓮の葉が水を弾く仕組みからヒントを得た撥水性包装材「トーヤルロータス」の製造販売がスタート。三次元の網目状フラクタル構造を持つ素材です。開発には、1994年から実に10年以上の歳月を要しました。同年には、見る角度で色が変わる構造発色顔料「クロマシャイン」も発表。技術や素材の研究には時間がかかります。しかし、だからこそ、簡単に模倣されないという強さにつながります。
アジアへ、世界へ。
さらなる拡大
-
2007
4月
中国へ本格進出
アジアの体制を強固にアルミペーストの生産販売を担う拠点として、中国広東省に「肇慶東洋鋁業有限公司」を設立しました。1980年代の欧州・北米進出に続く、第三極の構築です。これに続いて2009年12月には、中国湖南省のアルミパウダー製造販売会社・湖南寧郷吉唯信金属粉体有限公司を子会社化。中国市場における生産販売体制を、パウダーとペーストの両輪で固めました。製造業の重心が東アジアへと移っていく時代の流れに、東洋アルミは早い段階で応えていたのです。
-
2016
5月
インド、タイへ
アジア新興市場に根を張るインドにアルミペーストの製造販売会社「トーヤルMMPインディア」を設立。翌年3月にはタイにも「トーヤル(タイランド)」を立ち上げ、東南アジアと南アジアにまで生産・販売ネットワークを広げます。アジア新興市場へのアプローチは、単なる輸出戦略ではなく、現地に根を張った供給体制を築くという選択でした。現地の人々の近くで素材を生み出す。それが、東洋アルミの選んだグローバル化の形です。
-
2018
10月
現地トップ企業を統合し
海外戦略は新たな局面へインドにおける加工品ビジネスの拡大を目的に、医薬品用包装材料のトップシェアを有する現地企業・Svam社の株式を取得。社名を「Svam Toyal」に変更し、持分法適用会社化しました。海外進出の歴史は、自社拠点の設立から、現地で実績を持つ企業との統合へと、新たな段階に入りました。同月には次世代アルミ電解コンデンサ用箔の研究開発拠点として、中国・広東東陽光科技控股との合弁で「陽光東洋メタルズ株式会社」を設立。中国における関係会社の経営体制を最適化するための「拓洋鋁(上海)管理有限公司」も同時に始動しました。
内なる進化と、次への布石
-
2012
グループ再編を加速し
技術と生産力を集約グループ全体の再編が、ひとつの転機を迎えます。前年に子会社化した昭和アルミパウダー株式会社を吸収合併し、新たに御所製造所(現・新庄製造所(御所))として再編。同じく株式会社ミレニアムゲートテクノロジーを吸収合併し、平野工場(現・新庄製造所(平野))としました。さらに同年、サン・アルミニウム工業株式会社を子会社化し、社名を「東洋アルミ千葉株式会社」に変更。技術と生産能力の集約が進められていきました。
-
2015
素材技術を暮らしへ
「フィルたん®」誕生換気扇やレンジフードに溜まる油汚れを吸着するフィルター「フィルたん」が誕生しました。磨いてきた素材技術を応用し、暮らしに役立つ身近な製品に落とし込みました。シリーズはその後も拡張を続け、東洋アルミの日用品事業のメッセージ「気がつけば暮らしのそばに」を体現する商品のひとつとなりました。
-
2016
11月
次の100年に向けて
新規事業の研究拠点を設立機能性コンパウンドをベースとした新規事業創出のため、九州ラボ(現・新事業創造部門(九州))を設立しました。同年4月には東海アルミ箔・東洋アルミ千葉・トーヤルテクノフロンティアの三社を吸収合併し、日用品事業を東洋アルミエコープロダクツへ譲渡する大規模な事業再編も実施。過去の蓄積を整理し、次の100年に向けた研究開発の体制を整えるフェーズへと移っていきます。
DNA of TOYAL
